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2011年12月

2011年12月24日 (土)

1/6 アクションフィギュアのヘッド塗装 その1

さて、2回にわたっての記事で、フィギュアの魅力が少しでも伝わりましたなら幸いです。
今回からはさっそく塗装の始まりです。
塗装の工程なども解りやすくできるように、1/6 のアクションフィギュアのヘッドの塗装を取り上げてみました。
しかもキットではなく一応完成品(?)ですので、ベースはそのままにリペイントのみを施し、変化して行く有様をご覧いただこうと思います。

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参考までにですが、1/6アクションフィギュアのオリジナルが画像1、私のビネット仕立てでリペイントしたものが画像2です。
かなりの変貌を遂げているかとは思っておりますが、いかがでしょうか?

今回のモチーフは、かれこれ10年以上前に発売されたドラゴンの2体セットの物。(画像3)
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当時としてはかなりの良い出来に感動しましたが、今こうして手にしてみますと、年月の流れが感じられてしまいます。
肝心のヘッドはドラゴンらしいオリジナルの造形で、良くも悪くも当時のドラゴンらしいアイテムです。
現在では他社製品でも超絶リアルな商品が続々と登場している中にあっては、やや見劣りしてしまうのは否めません。

そんな物でも、ヘッドの塗装のみを施すと…、あらあらなんて素敵な…、というのが今回の趣旨でございます。
製作といってもただ単に塗料を塗って行くだけの単純お気楽な作業ですので、1/6ではなくとも参考にして頂けたらと思います。

2体の顔のアップです。
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ライティングしてあるので各部の陰影はありますが、生で見ますとほとんど成型色のみです。

それでは塗装に入りましょう。
まずは下地色となる色を塗っていきます。
目や口、髪の毛等は後ほど塗装するので、それまでのイメージを掴みやすくするためにベースを残しつつ、お肌の部分に色を塗っていきます。(画像5)
使用する色はフレッシュで、一般的には肌色といわれているものですが、白が強めの肌色を塗装しています。
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凹凸に関係なく肌部分全体に下地の色味が隠れるくらいに塗って行きます。厚塗りの際に出る筆目には注意が必要です。

まずは、化粧で言うところのファンデーションを塗ったところです。

次回は具体的に陰影をつけて行く作業をご紹介いたします。


ガンプラ、カーモデル、スケールモデルの模型工具専門店-スジボリ堂


2011年12月16日 (金)

はじめまして

皆さん、初めまして。

スジボリ堂さんより依頼を受け連載することになりました「マサ」と申します。

こちらの関係者の方からお声を掛けていただきまして、私のライフワークであります「フィギュア制作」に関する内容をブログという形の中で、主に「フィギュアの塗装方」などをご紹介していくという事になった次第です。

「マサ」って誰?「フィギュア」ってどんな?本当に分かりやすく、役に立つの?等、ご覧いただく方には多くの疑問が有るかもしれません。
その辺りの詳しい事は追って明かされていくという事でよろしくお願いいたします。

元々、「フィギュア」という意味は、「人の形を模したもの」だそうです。

しかし、現在では「フィギュア」と一言で言ってもその意味合いはかなり多岐にわたって表現される事が多くなってきました。
スケールモデル等のプラモデルやガレージキットとしての「フィギュア」はもちろん、TVや映画、アニメやゲーム等のキャラクター物としてのガレージキット、及びそう言った類いの物を扱ったおもちゃ、玩具としての完成品。

一時の凄まじい勢いはないものの、まだまだ衰える事のないおまけや食玩・プライズ関連の「フィギュア」など。
過去から現在に至る迄のありとあらゆる「フィギュア」を、一言で言い表す事など到底不可能と思われるほど多様化しています。
モチーフになるテーマ自体や、また素材の多様性も日に日に増加の傾向にあると言えるでしょう。

今までに私が手掛けてきたものと言えば、スケール物としてのAFV系の代表的な1/35のインジェクションやレジン・メタル物のキット(一般に言う兵隊さん系)を筆頭に、歴史物に偏ったヒストリカル系フィギュア、映画やTVのヒーロー物、モンスター系、クリーチャー系、お姐さん系(?)、1/6に代表されるアクションフィギュアなどが主だったところと言えるでしょうか。
アニメキャラや美少女もの系は知識も乏しく、ほぼ無に等しいですが、この場を通して機会があれば是非チャレンジしたいと思っています。

ジャンルや素材の違い、技術的なスキル、仕上げる方向性のベクトルなんかも人それぞれで違う事と思いますし、違って当たり前!
そう言う意味でも単にフィギュアの塗装法と言っても決まり事など一切無いと言えるのかもしれません。

仕上げるまでの全てが、自身の納得する物で、方法で、自由な発想で表現していくべきと私は考えます。

自分だけのオンリーワンを目指す、その為の、あくまで参考程度に道しるべとして、参考にしていただければと思います。

今後一年にわたり連載の予定ですので、なにとぞ気長にお付き合い頂ければ幸いです。

今回はご挨拶という事で、お恥ずかしい限りですが、私の製作したフィギュアの一部をご覧いただきます。


左画像
ドラゴンの1/35ボディにホーネットのヘッドを使って雰囲気を変えてみました。

右画像
ミニアートの1/35ロシアの戦車兵、従来に無い味が満載のフィギュア。インジェクションとは思えない出来です。
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左画像
SOL MODELの1/8ソフビ製ファンタジーフィギュア。最近はガレージ物のキットも見かけなくなりましたが、
世界に目を向けると、まだまだ掘り出し物がいっぱいです。

右画像
AVP2のプレデター。1/6位のABS樹脂製のプライズ品(ゲーセン用)です。色はブラック一色の成型色でしたが、ガレキの感覚で塗装してみました。昔のガレキ物より造形もリアルで、パーツ分割もかなりの数になってます。
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ヒストリカルもの2点
左画像
アンドレアの54mmメタル素材。映画「王になろうとした男」のS・コネリー。ネタがマニアックですが、価格もいいお値段で、これ一体で上のプレデターが2・3体ゲットできちゃいます。

右画像
ペガソの54mmメタル素材。中世のテンプル騎士団の一人。大人のホビーがここに感じられます!(笑
世界中にはこんな事がお好きな方がわんさかいらっしゃるのです!
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左画像
アンドレアの映画もの、54mmメタル。ダンスウィズウルブスのK・コスナーです。南北戦争好き(?)や映画ファンにはたまらない物が…。

右画像
アートジローナの54mmメタル製の南軍兵士、ヒストリカルフィギュア界に新星のごとく登場したラットレの原型による素敵なフィギュア。
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ブラームスのバストモデル。ダイソーの百均もの。偉大な音楽家シリーズとして現在も入手可能。
物はただの石膏増の置物ですが、塗装するとこんな感じに大変身。練習用にももってこいですね。
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食玩の七人の侍。現在も模型界で活躍中の平田氏原型の素晴らしいアイテムがなんと食玩で入手できました。
1/35スケールで複合素材ですが、オリジナルの塗装を剥離してのリペイントです。何ともありがたい世の中です。
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