スケーターズ マミー Feed

2012年11月17日 (土)

スケーターズ マミー その5(最終回)

さて、ミイラ男君も今回でラストです。
本来怪物としての存在だったミイラ男、その題材の造形物は何十年もの間にいろいろと生み出され続けていますし、現在でも少数ながら新製品としてお目見えしています。
そんな中での今回取り上げたアイテムはその派生派としての位置づけに当たりますが、オリジナルの雰囲気を守りつつのデフォルメ、そしてスケボーというスタイルとの新展開という意味では、模型的な意味からも結構面白い物のひとつなのではないでしょうか?
こんな物がもっと続々と出てくれるとうれしい物ですが、商業的には売れてなんぼの世界。
今後も出ては消え、が繰り返されるのでしょうかね〜!

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画像1は完成のぐるり全周その1。
前回までの物に、細部での補足や微調整の塗装を加えた完成系。
全高で70mm程の小さめのアイテムですが、こうして完成しますと、やはりリペイントの効果がしっかりとお分かりいただけるのではないでしょうか。

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画像2は完成のぐるり全周その2。
小ぶりながらもしっかりとその存在感がアピールできているかと。
個々の素材の違いや色味、汚れ等の表現でデフォルメスタイルながらリアル感がプラスされた気がしますです。
これらのアングルではスケボーの底面や細かなディティールが見えないのがなんとも残念ですが…ある意味楽しみのツボなのかも!?(笑

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画像3は作業進行中の定番アングルの一枚です。
敢えて全体的に彩度の弱い暗めの仕上げになっています。
この辺りはあくまでも個人的な好みでよろしいのかと…。
当初のオリジナルと是非比べてみてください。その違いは明らかの筈。
造形的にはトイと呼ぶにはあまりにもの出来の良さですので、当然ながら効果の上がる要素と言えます。
リペイントの奥深い楽しみが少しでも伝わると良いのですが、如何なモノでしょう。

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画像4はお決まりのシチュエーション撮影(?)の絵。
今回はギャラリーを携えて、夜のストリートで華麗な360キックフリップを決めているマミー!、と言った所でしょうか。
元もとの動きのあるポーズとそれに合わせての背景の存在で結構雰囲気は出ているのでは?
模型好きの方は実際にこんな事をしていると、作業に支障が出てしまいます…。

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画像5ではついにX-GAMEへの出場にて空高くエアーを決めまくるマミー君。
実際には影の位置からもお分かりの様に、出力の画像の上に置いただけ、なのですが。
細かな部分は目をつむって見ていただいて、こんな躍動感ならば、個人的にはインラインスケートやスノーボード、BMXでのミイラ男君の華麗なスタイルも見てみたい物です。
こうして、完成したミイラ男君は今日もひとり、空高く飛び交っているのでした。

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2012年11月11日 (日)

スケーターズ マミー その4

今回のアイテムはスケーターズと言うくらいですからスケートボードに乗っている訳でして、コスチュームもそれなりの格好。
となると、肝心のスケボーもその重要性は自ずと高まる所です。
かくいう私も日本のスケボーの黎明期から第三ブームに至る迄の間乗っていた事も含めるとオリジナルのままで許せる筈もありませんです〜!
基本的な仕様は昔とほぼ同じですが、デッキのサイズや形状・ウィールの形状・材質そしてベアリングの質等細部に関しては時代と共にレベルアップして来たスケボー。
今回の物は第2ブームから第3ブームへの過渡期の物とも言える状態。そんな事はどうでも良かったでしょうか?(笑

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画像1はオリジナル状態。
デッキのベースやウィールの状態がなんとも悲しげな事になっております。
スケボー自体はこのアイテムにおいてはオマケ程度と言う事でしょうか?
トラック部の構造が実物をほぼ再現しているだけにもったいない所ですね〜。

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画像2、まずは手始めにデッキサイドと裏面をコスチュームの色に合わせて塗装します。
ウィールもやはりここはアイボリー系が定番と言った感じでしょうか。
デッキ裏面のプリント部、出来も良いので、ここはできるだけ生かすように塗装しておきましょう。
これだけでかなり印象が違って来ました。

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画像3ではデッキやウィール等の煤けた汚れを表現します、ウィール側面の髑髏部分は赤にて塗装。
トラック部はもちろん金属色で表現。で、今回の最大のポイントとも言えるのがデッキサイドの表現なのです。
デッキ自体は数枚の板を張り合わせて作られた合板製が主流ですので、合板らしく何層かの層を色を変えて表現します。
これだけでかなりリアル感がパワーアップ!?の筈ですが…。ウィールがでかい?ですよね〜!

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画像4あではあちらこちらの傷や汚れを更に追加して行きます。
そして極めつけ、デッキ表面、ここは滑り止めを再現する為に、180番の紙ヤスリを利用して貼付けます。
実際の物もほぼヤスリ状態の物ですので全く違和感がありませんです!ついでにここにも簡単な汚れを施しておきます。
で、スケボー自体の完成!ん〜、大変身に我ながら満足。

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画像5フィギュア装着の裏面からの絵。
実際には完成して置いてあるだけでは決して気の付かない所ではありますが、ここは自己流のこだわり、という物です。
フィギュア自体もなんだか生き生きして見えてくる気がしますが…果たして。
まあ、生き生きしたミイラ男というのもなんだかなぁ、と言う事ですが。
さて、ここまで来ると完成迄は後わずか、次回完結をお見逃し無く(笑

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2012年11月 4日 (日)

スケーターズ マミー その3

さて、今回もミイラ男、その続きです。
この段階で6歳の子供に見せた所の反応なんですが、「あっ!、スケボー!!カッコいい〜♪」おお、スケボーは分かるのね。
この乗っている人は知ってる?と聞くと、「知らな〜いし、なんか怖い!でもカッコいいかも!」という返事。
なんだかよく分からないけれども、スケボーという共通認識から湧いてくるイメージがそんな言葉となったのかもですが、怖いという言葉にはしっかりと不気味さも認識されていたようで、トータル的にカッコいいという部分には思わずニンマリ。
全く予備知識のない方に見ていただく際の素直な意見、作る上で参考になりますね〜!

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画像1、前回に加えてあちらこちらに手は入っていますが、全体の発色を上げる為にビビットな黄色を全体的にフィルターを掛ける感じで軽く塗ります。前回までのハイライト部分の白っぽさが気持ちベースの色と馴染んできます。
汚れや傷等も更に加えておきます。

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画像2、ここからは恒例の目の塗装。
まずは画像左、全体の中で唯一オリジナルのままだったオリジナルの塗装の状態の目。
ほんのりと光沢も有り、このままでもいいのでは?的な状態ですが、やはりフィギュアの肝となる目ですのでしっかりとリペイントいたします。
で、画像右が下塗りに白を塗った状態。
できればもっとしっかりと塗った方が後の作業が楽なのですが…。
同時に口元の舌や歯にも変化をつけて行きます。

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画像3、左画像が更に瞳部分の下塗り、目安に瞳孔もちょこんと入れておくとイメージが掴みやすいです。
白目はムラだらけ〜、ですが…。
画像右では瞳の虹彩のグラデ表現、ぼやっとした雰囲気がいい感じ?目尻や目頭の表現も加えておきます。

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画像4更に色味をはっきりと濃いめに境界部も際立たせて行きます。
当初のオリジナルよりも一回り小さくなった瞳。
現実的な人の目らしい雰囲気になって来ました。
そして画像右は仕上げのクリア塗装。いつもと同じように何回も重ね塗りです。
撮影のライトもしっかりと反射してくれています。同時に舌や歯にも同様の処理を。
わずかですがリアル感に磨きがかかった気が…。

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画像5では更にクリアが重ね塗りされて目元の完成です!
不気味さに拍車がかかってデフォルメされた目元もその雰囲気にかなりの変化が生まれました。
口元もしっかりと存在を主張しています。
今回は割合簡単な目の塗装で処理しましたが、注意深く虹彩等も描き込むと更に臨場感が増すこと間違い無しです。
目の塗装と同時に全体のあちらこちらにも色味が追加になっていますので画像で探してみてください。

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2012年10月28日 (日)

スケーターズ マミー その2

朝晩のみならずめっきりと寒さが増して来ました。
ここ最近は日中でも暖房を着ける日がしばしば、いつ白い物がひらひらと舞ってもおかしくないような気もいたしますですね〜!
と言う事でそんな秋の夜長、ミイラ男の塗装の続きも進んでおります。
ここ最近のホラー映画ではなんと言ってもゾンビ物が大人気。
ドラキュラやオオカミ人間等のバンパイア物もそれに続いて新作が続々ですが、ミイラ物ではハムナプトラ系以降はパッタリと鳴りを潜めていますね。
設定自体が他に比べると限定され過ぎる為にお話の展開も所詮限られてしまうのでしょうが、頑張ってほしいミイラ映画、なのですが…(笑

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画像1は前回の下塗りに暗めの色を使ってシャドー部分を塗装します。
凹部分や光に対する影に当たる部分を中心に。
この後基本系やハイライト系の処理で再度色味を立ち上げて行きますので、ここは思い切りダーク調に!グッと締まって来ますです。
しゃぶしゃぶに解いた薄い塗料をどんどん塗って行き、必要なシャドー部にもしっかりと塗っておきます。

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画像2では画像1とは対照的にハイライト部分の処理。
かなり明るめのベージュ系でハイライト部分にうっすらと何度も重ねて行きます。
塗って行く際には、シャドー色を塗るとき以上に、ベースの基本色との境目付近に違和感が出ないように塗るのがコツと言えます。
薄めの塗料を幾重にも重ねるのはその為でもあり、後々の作風にも重要な意味合いを持たせる事になって行きます。
顔、そしてヘルメットや衣類すべてに施します。

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画像3は画像2と比べてその変化が画像ですと分かりにくいかもしれませんが、ハイライト部分を更に強調しながら、各部所に塗装し、各部の基本色を更に加えてあります。
パンツや靴辺りに違いが読み取れる筈。
今回のアイテム自体が2等身のあくまでキャラメインの造形ですからあくまで頭部が主役なのですが、小さいながらも手足やコスチュームをしっかりと表現して行く事でデフォルメらしさの中にしっかりとしたバランスを持たせる事が大切なのではないでしょうか。

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画像4では再度シャドー部を塗ります。
ヘルメットや衣類のオレンジ系の部分では茶色を、その他は黒を使って細かなシャドー部を濃いめにしっかりと描き込む様に塗装して行きます。
靴やニーパッド、ヘルメット辺りは使い込んだ雰囲気も出すように傷や汚れも表現しておきます。
ここまで来ますとその不気味さがオリジナルの物とは一味も二味も違った風合いになっていている筈です。
まあ、汚く仕上がって来ただけの様な気もしないではないのですが…。
パンツ辺りも単なる濃紺のベタ塗りから、布系のこすれた古着っぽさが加わり、この後ひと手間掛ければ使い込まれたデニム風にして行く事も難しくはないのです。
そんな自分の意のままに仕上げて行けるのも模型の楽しみの美味しい所ですね〜!

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2012年10月21日 (日)

スケーターズ マミー その1

今回からは映画もの、で、「スケーターのミイラ男」なのです。
ミイラ男というと、ユニバーサルのホラー映画の代表作がその原点ですが、なんと言ってもドラキュラやフランケンや狼男と並ぶ今やお決まりの怪物(?)のメンバーです。
そんなミイラ男にスケートボードにチャレンジしていただいた奇妙なアイテムが今回の物。以前サイドショー・トイから出たいた「リトルビッグヘッドシリーズ」の中の一品です。
一時期日本でも流行したブリスターもの、いろいろな物が有ったんですよね〜!

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画像1が商品のブリスターパックの表裏。
ユニバーサルの怪物君たちが色々と出ていたようです。
発売が1999年と言いますから、まさにミレニアムな世紀末、経済成長も下降線の中の社会風刺的な意味も有ったのでしょうか?考え過ぎ?いずれにしても面白いアイテムです。
イケイケモンスターの躍動感がたまりません!?

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画像2はちょっとアップのミイラ男と中央はデフォルメながら正当派ホラーをモチーフの同シリーズの別バージョンのミイラ男。
右がチャッキーの花嫁の主役(?)のカップル。
なぜか全てがホラー物ばかり、です(笑)こんな物ばかりがお部屋には所狭しと…。
機会を見てこちらも手掛けたい所ですが。

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画像3、パッケジ開封後の中身を組み立てた状態。造形も素晴らしいのですが、塗装もなかなか凝った仕上がりになっています。
このままでも全く問題無いのでは有りますが…。
そんな物にも触手を伸ばしてしまうのがモデラーとしての悲しい性。
顔周りを始め、ヘッドギアやコスチュームにもウォッシングによるシャドー処理がしっかりと施されています。

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画像4は全周の図。ヘッドギアやシャツ背面にはエジプトの象形文字らしき物も描かれています。
細かな演出にもこだわりが込められていますね。
ボードのつくりが妙にトイっぽさムンムンなので、この辺りも手を掛けたい所です。
しかし、足回りの可動部分の造りは実際のボードの物とほぼ同じ構造で可動してくれちゃいます。素敵!♡
フィギュアの気になるパーティングライン等は簡単に処理して塗装して行く事に、気は抜けませんです。

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画像5、さっそく塗装の始まりです。まずは下塗り。
結構いい味の処理のオリジナルでしたが、リペイントの為に全ての箇所に同系色の色を塗装して行きます。
まあ、この状態が割と一般的な商品の出来なのですが…。
見た感じのクオリティーは格段に下がった感じがしますね〜♪
年配の方のスケーター?頑張ってるぞ〜!わしっ!!的な気もしないでもありません。
象形文字辺りは最終的にベースをトレースして行く為にうっすらと見える状態にしておきます。
この後、本当に良い仕上がりになって行くのか、はなはだ不安ですね〜!

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