2013年2月10日 (日)

コブラのエリス その1

今回はなんと、女性フィギュア。とは言っても漫画のコブラの中に登場する妖精のエリスです。原作版でもなんとも愛らしい少女のような出で立ちでしたが、そのイメージを割合良く表現した食玩フィギュアが今回のブツ。
コブラと言えば寺沢武一氏の漫画で少年ジャンプにて長きに渡り掲載されていました。当時としては独特アメコミ風の作画は他の作品とは明らかに一線を画していた物です。その中に登場するちょっぴりエロティックな数々の女性キャラには目を奪われた物。
今回の食玩はよく特徴を捉えた結構出来の良い造形なのです。コレクションされている方も少なからずいらっしゃるかもですね〜!?

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画像1はそんな原作版の一こま二コマ。物が物なのであまり拡大しては使えません、(小さくても?)
画像の右が今回のエリス、背中の羽が見当たりませんが、美しい絵です。タッチも素晴らしいですが、特徴的なのは着色法、劇画風でしかもアメコミ調。ん〜、ク〜ル!

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画像2は今回のフィギュアのオリジナル状態の図。ヘタに手をかけてしまうよりもこのまま飾っておく方が懸命なのかも!?
とは言え、食玩の悲しい部分は随所に見受けられてしまいます。各パーツの接合部分の隙間や、ボディーのパーティングライン。肌の露出が多く、更に女性と言う事もあり、なかなか見過ごせない部分がてんこもり状態!

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画像3はそんな気になる部分の修正作業。
頭部の隙間や気になる隙間はエポパテにて埋めて、更に肌のパーティングラインもヤスって馴らし、パテにて修正。普段のリペイントではなかなかここまでの作業はやりませんが、女性物はこの手の作業が仕上がり時に大きく影響してしまいます。
ヒップラインやバスと周りもしっかりと!!ですよね〜♪

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画像4は造形部の修正が終わって下塗り第一段階の状態。
普段のリペイント時の様に周辺と似た色での大雑把な塗装では、わずかな色ムラが後々大きく影響してしまう肌部分。一度白っぽい肌の色にて全体的に下地塗装しておきます。
全体的に白っぽくかすんだ状態になっていますね。
女性の扱いはフィギュアも生身も気を使うのでありますです〜!(笑)

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2013年2月 3日 (日)

デビルマン その5(最終回)

さてさて、デビルマンも今回でラストです。
以前にもお話ししたかもですが、フィギュアの場合、最終形態でのベース付きの状態がやはり価値が有る気がいたしますですね〜!フィギュアの持つ魅力を更に臨場感を高めて完成品としての位置づけを絶対の物にすると思います。
今回のアイテムは単なるベースに始めから乗っかっていましたが、簡単にベースワークなど施してみる事に。本来ならフィギュアの塗装前に済ませておくべき作業ではありますが、他の物にも、こうして後からでもこんな簡単にできると言う参考になるかも?!

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画像1、左上、右上、左中、右中、左下、右下の順でそのの流れが分かると思います。
左上は付属のベースにベースワークの素材を塗り付けて行きます。始めに木工用ボンドを塗ってからの方が食い付きがよろしいかと。
右上では簡単な素材を加工して立体感を演出します。
左中ではベースの素材が固まる前にモールドを付けて行きます。
右中では下塗りでダークグレーの着色。
左下でドライブラシ処理。右下で完成、となりました。

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画像2は今回の完成の姿。ベースが加わって全体的な雰囲気が盛り上がった気が…。
当初のオリジナルとはかなりイメージに変化が付いたと思いますです。

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画像3はお約束の完成背景有りバージョン。
火山の噴火の画像を使ってみました。デビルらしさ(?)が伝わりますでしょうか?

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画像4が今回の決めの一枚。
背景には炎の爆裂状態の画像を。なんだか食玩のパッケージのイメージなのかも…(笑
やはり造っている間はもちろん楽しいのですが、完成後の姿をいろいろな角度から眺めたり、このように撮影で意図的に違ったイメージの方向に持って行く事は非常にやりがいが有ると言う物です。
この流れで、近日他の作業も考えておりますが…。

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2013年1月27日 (日)

デビルマン その4

デビルマンと言いますとその原作者は永井豪氏ですが、1970年代には氏の作品は本当にパワフルな物だらけでした。
代表的な物だけでもマジンガーZやハレンチ学園、どろろんエンマ君やキューティーハニー、そしてけっこう仮面、等々あまりにも数多い作品には圧巻でした。
時を超えてもこうして立体物に関わる事にも、なんとも感慨深い物があります。これからも良いモチーフがあれば氏の作品、手掛けてみたい物です。
と言う事で間もなく完成となりますが、今しばらくのお付き合いをお願いいたします。前回は顔周りが中心でしたが、今回は全身のバランスを中心に最終の詰め段階です。

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画像1、翼部分と下半身の毛の雰囲気を出す塗装です。
翼部分は立体感を出す色味の変化と上部の血管っぽいモールドの描き込み。全体的に違和感の出ないグラデーションを心がけます。
下半身にはモールドに沿って毛並みのハイライトを大雑把に描き込んで行きます。

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画像2、左が下半身のアップ。細かな毛並みの線が追加されています。
右が翼のアップ。情報が増えて雰囲気もだんだんと良い感じに。

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画像3、更に同様の処理を細かく追加して行きます。
肌のハイライトも加えたり爪周りの描き込みも手が入ります。

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画像4、画像2と同様に更に各部所が追加処理されています。何所まで行っても終わりは無いのですが…。

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画像5では更に細部を微調整しながら追加塗装。特にこの段階ではほぼ最終段階ですので、目や爪、口や頭頂部、翼の凸部にクリアを入れてみます。翼部には全体的には艶消しながら部分的に光って行くような段階的な艶のグラデ的に処理します。

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画像6、左は足下のアップ、拡大しますともうちょっと手を入れたいところ。
右は顔のアップ。前回と比べると口、目、頭頂部にクリアが入って来ましたので、光の加減でピカピカと輝くのですが、画像では判断しにくいですね〜。
と言うところでほぼ完成状態なのですが、この後ちょっぴりオマケの作業を考えておりますです。それはまた次回と言う事で。

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2013年1月20日 (日)

デビルマン その3

ここ数年の流れでしょうか?北海道は各所で大雪となっていますし、気温もかなり低め。雪が降る度に雪かきとなる訳ですが、時間も30分から1時間程ほぼ毎日となると体もかなり厳しい事に。
健康の為のトレーニングと割り切っていても、やはり厳しいですが、皆さんのところは如何でしょうか?
そんな感じで手元がプルプルと震えながらも塗装は進む訳です(笑。
前回も顔の造りの難しさには触れましたが、この辺りも造形には手をかけずに塗装で何所まで立派(?)にする事が出来るのか!?やや疑問は残りながらも進行しましょう。

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画像1、上が前回までの状態。下がややオレンジ系を重ねて赤味を持たせた状態です。
顔や首の肌周りはもちろん、頭部の随所にもオレンジを重ねて行きます、特に凸部を中心に。お顔の感じがやや健康的になったかな?

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画像2、上の画像は頭部の翼状の部分に乗せたオレンジ系の部分に、黒にて線を描きながら毛羽立った雰囲気にして行きます。
画像下では口の中の赤味をやや鮮やかな色で表現、牙等は後でまた描きますので血まみれ状態のような感じでオッケー!頭頂部の赤味にもランダムに変化を加えておきます。

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画像3の上画像で目にホワイトを入れます。はっきりとした白を入れる事で以前の淀んだ雰囲気が先鋭な表情に変わります。
同時に同じく白で牙を描きます。顔の肌にもハイライトを重ねて行きます。
下画像で目に瞳が入りました。瞳孔部はやや黄色味がかった感じに。口もと周辺の立体感も更にハイライトを重ね、強調します。

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画像4、顔部分の仕上がりです。細かな微調整はこの後も加えて行きますが、大雑把にはこんな感じでよろしいかと。
各部所の色味がはっきりと際立って来て、かつシャドウ部とハイライト部追加処理によって当初の物よりも鮮明に立体的に仕上がって来た感じがします。
造形自体の凹凸による自然な光や陰では再現できないイメージも、意図的に各部所を描き込む事で一味も二味も変わったものにして行く事になる訳です。簡単に言ってしまうと、立体物に絵を描く、と言った感じでなのしょうか。

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画像5、今回の顔の最終段階の全体画像。
この間にも翼部分や体の各部に少しづつ手が入っていますです。本当に少しづつではありますが完成に近づいて行っていますよ〜!

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2013年1月13日 (日)

デビルマン その2

年が明けて、ぼや〜っとしてましたら、もう1月も真ん中ではないですか!?皆さんはおせち気分からは抜け出せましたでしょうか?
新年と言うと毎年今年こそは何かするぞっ!との思いで挑むのでは有りますが、気が付くと年末を迎えるのが通年のこと。さて、今年は如何な事になりますやら…。
前回の続きのデビルマンですが、幼少期のアニメはかなり印象的だった記憶が。なんとも言えない暗いイメージの中にもちょっぴりHなシーンもあったりして。
当時の他のアニメとは間違いなく一線を画しておりました。まあ、その後になるとアニメと原作の大きな違いにも気が付く訳ですが、所詮子供の頭でその理由など考えられる筈もなく…。
なんともおどろおどろしい原作版がこうして立体物になっていた訳ですから、フィギュアファンにはたまったものでは有りません。貯金は貯まらず、無駄なお宝が増えるばかり(笑。

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画像1、前回の下塗りの上に赤やオレンジ、茶色等をシャドー部を中心に薄く重ね塗りして行きます。
一気にドバッと行ってしまいたい気持ちをググッと堪えながらじっくりと重ね塗り、ここがフィギュアの塗装のポイントです。

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画像2では上と同様にやはりシャドー部に塗り重ねして行くとこんな感じに。
あくまでも下地の色がベースになっていながらの色味の変化、その為の忍耐強い塗り重ね、です。少しずつ変わって行く様はなんとも心地よいものが有ります。
翼やその他の部分にも赤味を施して行きます。

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画像3ではハイライト部分に明るい肌色を塗り重ねて行きます。
ベース色、シャドー部、そしてハイライト部、この三段階のパターンの組み合わせによって様々な表情に変化して行く訳ですね。
各部の立体感がかなり強調されて来ています。

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画像4では上の画像1〜画像3までのアップをまとめてみました。
一連の変化が一目瞭然ですが、バラして見てしまうとその変化は微妙な程度。なんとも悲しいところなのですが、進行状況は自分自身の頭の中ではしっかりと組み立ててありますので、全く問題無いのでありますです。
顔の造りは原作版に忠実みたいで、なんとも塗装しにくい造形、この辺りをどう克服するのかが次回の課題ですね〜。

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