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2013年3月

2013年3月31日 (日)

ヨーロッパ・ウソ その2

すこぶる程の春めいた感じはまだかなり先のような北海道ですが、あれだけ積もっていた雪が溶け出すと早いんですよね、自然とはなんと偉大な力を持っているのでしょうね。
雪解けとともに、埋もれていたゴミや汚物が顔を出すのにはなんとも切ない物を感じますが、新しい門出の多いこの時期、春めいた陽気の中での清々しい気持ちの前にはたわいのない事かもしれません。この歳でも、春となると、なぜかワクワクして来てしまいます。
模型の方は相変わらずのペースで進んでいますが、この春らしさの気持ちの高揚に、なんとか便乗して進むと良いのですが…。

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画像1は前回の状態にエポパテにて気持ち修正を加えた物です。
このシリーズのプラモ、とても良いキットなのですが、元が海外の、しかも相当に古いキットなので、やはり今目線では気にしだすとあちらもこちらも手をかけたくなってしまいます。フィギュアやプラモ、自分のお気に入りに仕上げる為には何所迄も探求して行くのも一つですが、経験上その手の物の多くは途中で頓挫してしまう事も多々ありがち。確実に完成させる為にも、必要最低限の加工の見極めはとても重要になって来ますです。

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画像2、下塗りにグレーを塗った状態。
サフ掛けももちろんオーケーなのですが、今回のよう有機的な多くのモールドを持つアイテムの場合、サフェーサーでのシャープなモールドの消失に繋がる事を避けたかったと言う理由。あとはアクリル塗料の性質上、直接塗って行っても全く問題無いと言う事ですね〜♪なんと言ってもラクチンこの上ないですから。

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画像3、上面をグリーン系にて下塗り。
今回は日本のウソよりも箱絵の物に近い仕上げにしようと考えました。日本ではあまりなじみのない配色感ですが、どうなりますやら。下面部には白にて塗装中です。

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画像4、お腹回りの赤味を帯びた部分、綺麗な赤のベースになる感じでオレンジ系で塗装しておきます。
まあ、すべての色は今の下塗りの色とはかけ離れた物になって行きますので、大まかな色の塗り分けがなされていれば概ね良いと思っています。
この簡単な色の塗り分けだけでも作業が結構進行したような錯覚になってしまいますが、実はまだ作業の10%も満たないのでありました。
格好だけ見ますと日本のスズメに非常に良く似たウソ。つがいで入っていますもう一体は、スズメバージョンにしても良いかも、などと脳内妄想は膨らみますです〜!

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2013年3月24日 (日)

ヨーロッパ・ウソ その1

ようやくあたたかな日が続き、雪解けも進み始めましたが、時折の吹雪は…。夕方の日が暮れる時間も日に日にに延びています。春はもうすぐそこに居そうな予感です。
前回までのエリスさんも終わり、次は、と思っているところに目に飛び込んだのが今回のアイテム。昔々のキットですがエアフィックスのブリティッシュバード。
このキットはGSIクレオスの前身グンゼ産業時代から現在に至るまで日本でも長きに渡り出続けているキットです。私が学生の頃にこのシリーズのアカゲラやクマゲラを作った記憶から言っても、30年以上は軽く超える定番アイテムなのでしょうね〜!

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画像1が昔のまんまのキットの箱。希少価値も出ていそうですが…。
イラストのテイストもなんだか図鑑調の風合い。エアフィックスは昔からこの手の変わり種ものシリーズが多数出ていましたです。

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画像2、左上がグンゼ時代のパッケージ。左下と右画像が実際のブリティッシュバード。グンゼの日本語版ではヨーロッパ・ウソとなっています。
ウソ自体はスズメ目アトリ科のヨーロッパからアジアの北部地帯に広く分布する鳥で、名前のウソは口笛を意味するそうですね〜。雄と雌での毛色の違いにも特徴が有るようです。 キットにはツガイの2体と簡単なベースも入っています。

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画像3はキットの中の一体の素組状態、とは言ってもまだ仮組ですが…。
この状態で見てもスズメっぽいウソの雰囲気がとてもいい感じに伝わって来ます。プラモデルでありながら、学習教材にも使えそうなクオリティです。

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画像4、パーツの合わせ目や気になる箇所はパテにて修正。この後モールド絡みはエポパテにて修正が加わりますが、キット自体の出来がとてもいいので、必要最低限に食い止めておきます。後は塗装で勝負!と言ったところでしょうか〜♪
箱絵のイラストも良し、資料にも比較的恵まれていそうな今回のウソ、どんな風に進みますやら。
フィギュアと言ってもこんな物も有るんですよね〜的な意味で進行して行くつもりです〜。

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2013年3月17日 (日)

コブラのエリス その6(最終回)

3月も半ばです。東京でも桜の開花宣言が出て、各地で卒園・卒業式 、受験等、なにかと慌ただしい中、皆さんはいかがお過ごしでしょうか?
我が家の突き出た雪庇も未だ落ちる気配がありませんが…、ようやく札幌も穏やかな気温にはなって来ました。まだまだ残る大量の雪には頭が痛いものです。
そんなこんなで雪との格闘と共に進行していましたエリスさん、春の訪れ間近の中でようやく完成となりましたです。

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画像1、完成状態の全周その1。
前回以降は細部の調整に手が入っていますが、大きなところでの変更は有りませんです。髪の毛やお肌、お顔の気になる箇所等全体的に微調整してあります。

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画像2、完成状態の全周その2。
細かいながらも重要な爪辺りの表現もしっかり追加されています。女性モノでは結構意味合いが大きい箇所なのですよね。

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画像3左画像は最終状態の正面アップ。80〜90mm相当のサイズのアイテムですから、細かい箇所も割と目立ちます。
右画像が私の手に乗った状態のエリスさん。何か語りかけて来そうな様子なんですが…(笑

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画像4はお決まりの背景有りの決めの一枚その1。ホワイトバックではやや目立っていた羽の描き込みもバックが有るとそんなに目立ちません。
エリスさんである事よりも、妖精っぽい柔らかな存在感が好印象に仕上がったかと。

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画像5はお決まりの背景有りの決めの一枚その2。
このアングルがこのフィギュアのもっともオススメの鑑賞角度ではないかと思います。
単なる食玩レベルの域とはとても思えない造形。オリジナル時の単なるアニメのキャラクター的な存在は既に次のステップに突入した感もありますが、言い過ぎ?!
メタル物のフィメールフィギュアも各社から数多く出ていますが、割と身近な食玩の中にも、素敵なアイテムがまだまだゴロゴロしてそうですね〜!
機会が有りましたらまた、女性キャラ、やりたいと切に思いますです〜♪

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2013年3月10日 (日)

コブラのエリス その5

昨日も本日も、何でしょうこの天気。悪天候の時に限っては天気予報もズバリと当たるし!3月も中盤に向かっている中でのこの雪は、トホホな程にHPが下がるというものです。
さて、エリスさん、前回までのお肌やお顔、髪の毛回りが良い感じで進んでいましたが、やはり微調整の段階にて色々と気になるところも出て来ております。
本当に女性もの、手がかかりますよ〜!気にしだすと普段の何倍も手が入ってしまいます。その分仕上がり後の満足度も増すと言う事なのですが…??

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画像1、前回の髪の毛の処理にハイライトをホワイトにて入れて行きます。
コスチューム等、小物回りも全体の調整とともに進めておきます。この辺りからは何所がどう進んだのか、なかなか分かりにくい微妙な場面と言えますですね。

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画像2、ハイライトやシャドー部をさらに調整して行きます。本当に本当に微妙な変化、画像1と比べて何所まで判断できるでしょうね〜?(笑
フィギュア制作とは、そう言うものなんですね!

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画像3、小物回りも進んでいます。
コスチューム関係もしっかりと色味の変化をつけておきます。二の腕の腕輪や手首のブレスレットは銅製っぽい感じなのですが、金属色をベタッと塗るのではなく、普通の塗料にて出来るだけ立体的な感じで塗装、その上で金属色をハイライト部を中心に薄く重ねて行きます。あくまでも平面と立体の見せ方の演出と言えるでしょうか。

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画像4、今の今まで、すっかりと存在の薄かった羽の部分。
上がオリジナルの透明のままの状態。全くの透明パーツ、一応モールドが施されていて、このままでも良いのかも?ですが、気持ちリアル感を加えたいところです。

下が茶系の薄い色にてモールドに沿って、あくまで薄く、筋っぽく描き込み、付け根近辺は濃いめのグラデにて表現しました。本来は不透明のアクリル塗料ですが、こんな風に薄く使用する事で透明感も表現できます。便利!

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画像5、画像4の羽を装着した状態。左がオリジナルのまま、右が塗装した状態の羽の感じですが、如何な物でしょう?。
羽の雰囲気は形状的には蝶っぽいですが、質感はとんぼの羽っぽい感じでしょうか。こんな表現も、いろいろと資料とにらめっこの時間がけっこう必要なのでした。
ほぼ良い感じで全体に色が乗りましたので、次回は最終調整で完成となる予定ですよ〜♪

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2013年3月 3日 (日)

コブラのエリス その4

ここ最近の冒頭はお天気絡みで恐縮です。
それにしても昨日の北海道の暴風雪、以前から週末は荒れ模様との予報が出ておりましたが、とんでもない状況でした、お住まいの方々は大丈夫でしたでしょうか?
全くもって冬の嵐、こんなにすごいのは私も記憶に有りませんでしたが。オホーツク方面で亡くなられた方が知り合いの知り合いだったそうです。常日頃私が口にしますのが「北の自然をなめたらいかん!」。時として牙を剥く自然には決して逆らえませんです。
と言う事でエリスさん、そんな嵐の中も進行中です。
今回はお肌以外の残った箇所、特に髪の毛を中心に進めています。

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画像1、前回までは下塗り処理のままのほんわかパステル調のでした髪の毛。今回はここを中心に塗り進めて行きます。
まずは全体的に黄色を塗って行きます。が、最終段階でハイライトに当たる部分は下塗りを極力生かしながら、シャドー部になる箇所を重点的に塗って行きます。

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画像2、さらにシャドー部に当たる部分には黄土色系を塗って行きます。
モールドのしっかりとした部分を中心に、右上からの光源を意識しながら徐々に色味の変化が付く感じに進めます。これだけでも立体感が増えると言うもの。

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画像3、さらにダークグレーを加えた黄土色をシャドー部に微妙な割合で描いて行きます。
最暗部に当たる部分に本当にわずかに描き込むだけでグンとメリハリが付いて来ます。やりすぎてしまうとテキメンに汚いイメージに転んで行きますので注意が必要です。

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画像4では画像3に加えて、シャドー部の色味に更なる変化を持たせる為に上で使用した黄土色にグリーンを混ぜたシャドー色を処理。
そしてシャドウ色と中間食あたりの微調整、さらに全体的に黄色で覆い被せるフィルター的に黄色を薄らと塗って行きます。髪の毛だけとってみても結構な作業が伴いますが、手間をかけた分しっかりと仕上がりに反映してくれるのは言うまでもありません。

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画像5、画像4の角度違いの状態。
造形のモールドもしっかりと付いていますので、撮影時には相乗効果でシャドー部が強調され過ぎていますが、髪の毛の存在感は作業前とは全くの別物に変身しました。
肌などもそうですが、単色だけでは決して再現できない微妙な色の変化、多くの色を積極的に使う事によってそこに作者の心までもが再現されて行く事になるのかも、ですね〜!
今回のラスト近くでお顔の眉毛を描き込みました。これだけで表情ががらりと変わった気が…。化粧と同様の意味合いがこんな所には有るのですね〜♪
全体的に色が乗って来ましたので、次回は小物関係と全体の微調整で、仕上がりも間近です。

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