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2012年9月

2012年9月30日 (日)

ドラゴンボール ピッコロ その2

このところ天候もなんだか怪しい気配の日が多いですが、、皆さん体調不良等にはご注意下さいませ。
と言う事でピッコロの続き、です。前回にて塗装までの下準備が整いましたので、今回から本格的な塗装です。
本格的といっても、物が物ですし、あくまでもお手軽に楽しみながら、が基本ですが…。
今回はどの位変化する?でしょ??

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画像1では、まず手始めの基本塗装。
前回レタッチした部分以外のオリジナルの着色部分を似た色にてベタ塗りします。
オリジナルの塗装は使用している塗料やその後の各種の要因にてその後の塗装の際に乗りが悪い・食い付きが悪い等、後々への悪影響が懸念されるケースが多い為、念のために同系色にて下塗りを施した方がより安全な訳です。
その後の作業が思い通りにスムースに運びます。
画像1ではパンツと頭部の紫色がやや赤味の強い物に塗り替えられました。
ターバンやマント、肌などはほぼオリジナルに近い色に。

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画像2では主に各色のハイライト部分の処理を施します。
頭部や顔、マントやパンツ、色の乗っている所は一応全て、です。
現段階ではやや強めに入れた方が見た目の印象の変化も掴みやすいですし、表現としては若干オーバー気味に処理します、と言う事でしょうか。
荒々しさも含めて結構イメージが変わって来ました。

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画像3。次にこれまたややオーバー気味に処理してみましたが、シャドー部分の処理、です。
今回は元がアニメというのも有りますし、サイズも小さめなので、ブラックを多めに使いながら各所を引き締めながらハイライト部分とのコントラストをかなり強く付くようにしてみました。
腰や腕の奥まった部分は墨入れの要領で塗装してあります。
本来は色の印象が暗くなるのであまりブラックは多用しない方が良いのですが、強めにシャドーやハイライトを使って、本来の印象からどれだけ変化したかも自身で認識しながらこの後の作業を見極めるのもひとつの方法と言えるでしょう。

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画像4では画像3で強めに付いたコントラストの境目辺りを中心に再度基本色をメインに使って馴染ませて行きます。
この作業で全体の印象が一段階ソフトになってくれる筈。後は今回の作業を繰り返して作業して行くと、色の境目も違和感無く、ハイライトやシャドー部も緻密に仕上がって行く訳なんです。
実はこの後の繰り返し作業こそが作品の善し悪しに繋がって行く訳なのです。
現段階のオリジナルとの代わり映えだけでも結構楽しめるので、試してみる価値は大いにあるのでは!?

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2012年9月23日 (日)

ドラゴンボール ピッコロ その1

今回は、ちょっと初心に戻ってのお手軽リペイントということで食玩のピッコロさんの登場です。
カプセルトイや食玩の出来、考えられない程高いクオリティーの物も数多く、造形も塗装も何も言う事は有りませんという出来映え。
そのまま飾っておいて全く問題ないのですが、多くの物が数年経つとその出来映えに関わらず、いつしか箱の中に押し込められて処分される運命、なんてものも少なくはないでしょうね。
ちょっとチープな出来の物となるとその可能性は格段にアップしてしまう事に!?
今回のピッコロさんもそんな物ののお仲間、と言えるのかもしれません。

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画像1知り合いから頂いた物なのですが、職場のゴミの中にまぎれていたそうで、間一髪でゴミ処理送りから免れたピッコロさん、なのです。
物の素性さえもよく分かりません。が、個人的にはドラゴンボールは連載時からのファン。
ピッコロのキャラもとっても気に入っていますです。
ややデフォルメ調のとんでもなく良い出来ではない物の、しっかりとした造形としっかりと塗り分けられた塗装(?)極普通の食玩フィギュアですね。

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画像2はぐるり一周の絵。
ん〜、やはり何処から見ても普通のフィギュアの出来、大ファンでなければなかなか手は出さないかも!?
頭部とマント、そして胴体、ベースの4パーツから構成されているようですが、パーツ数から見ても改めて良く出来ています。
悲しいかな、多くの物は成型時のパーティングラインはそのままですので、全体の側面縦状にはしっかりとパーティングラインが残っています。

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画像3、気になる箇所を金ヤスリやペーパーにて簡単に修正。本当に簡単で良いと思います。
塗装ごとゴシゴシ削ってあげるだけで。

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画像4のように塗膜が剥がれて成型色が表れて来ます。
ここであまりにも真剣にやり過ぎると、全く持ってお手軽ではなくなります、物によっては虚しさも湧き出て来るかも?(笑)
そもそもはそのままでも全く問題ない訳ですから、あくまでも気になる所を、簡単に、です。

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画像5は修正部分をもとの色に近い色にてレタッチ。
同じ色でなくても全く問題有りません。
あくまでも似た色で下地の色とのコントラストが分からないレベルでオッケーです。
塗装の前には先の修正の際に出た削りカス等はブラシ等にてしっかりと取り除いてあげましょう。
結構忘れがちなんです、これが。塗装を進めると目立って来ますし。

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画像6肩や頭も大雑把でいいのでオリジナルに近い状態にしておきましょう。
この後リペイントの作業にて塗り重ねて行く訳でして、オリジナルの塗り絵状態の物が、ちょこっと変化する事になると思いますです〜♪ 
続きは次回、です。

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2012年9月16日 (日)

ベビーゴジラ その8(最終回)

さてさて、しばらく続きましたベビーゴジラ、いよいよラストです。
なぜに今ゴジラ?しかもハリウッド版?んでベビーゴジラ??と言う事なのですが、2014年5月16日には公開予定の新作ハリウッド版ゴジラに期待も高まる中で、結構力が入っていましたよね、以前のハリウッド版も、確か?的な意味合い含めて、な訳です。
CGとは違う、あくまで作り物に拘る魅力がたまらない所。どう仕上がりました事やら?

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画像1、前回以降は細部の微調整で全体の色相のバランスや、細かな描き込み等での最終調整となります。
全体的な茶系の色味を保ちながらも、暗く、そして不気味な青みの背びれも追加表現してあります。

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画像2、やはりフィギュアの肝は目に尽きます。
何かを訴えかける様なしっかりと意志を持った表現が出来ると、頑張った甲斐が有ったというものですが。

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画像3は左画像は実際の劇中本編のベビーゴジラ。
右画像が今回の仕上がった状態のもの。
いろいろとその違いは否めないものが有るとは言え、そのイメージは結構近いものになったかと…。
あの玩具が、こうなった訳ですから、ね。

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画像4はおなじみの背景設定有り状態のワンカット。
今回も本編のワンシーンを利用してあります。
こんな廊下をウヨウヨしていた訳ですよね、劇中の中では。

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画像5では背景を建物炎上風景に。
チープな特撮的な風合いがなんとも言えませんです。
こうなるとベビーゴジラの意味合いが薄くなる訳ですが、これまた楽し♪

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画像6、この一枚のために今回も頑張って来た、決めカット。
やはり映画ネタは面白いのがこんなワンカットを見るだけでもつくずく感じてしまいます。
そんな訳で今後もやりますよ、どんどん!映画ネタ。あら、そろそろ次回のネタも仕込まないと…、ですね〜笑)

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2012年9月 9日 (日)

ベビーゴジラ その7

暑さもなかなか収まらない今年の残暑、模型と言った作業を抱えている方には辛い日々、です。
もうしばらくの辛抱。あと2月もすると暑かった事も忘れ、白いものがちらほらなんて言う事にも、恐るべし、北海道。
ベビーゴジラも終盤です。
目の塗装が終わると、なんだか既に完成してしまった気もしてしまいますが、忘れてはいけないのが、全体の調整作業です。
気を許してしまうと作業がしばらく中断してしまいますから…、ね!

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作業は目の塗装の最中にちょっと戻りますが、目のクリア塗装の段階での待ち時間にしっかりとボディー全体の色調整です。9割がたボディーの塗装は終えていますので、当初のイメージや、資料とのにらめっこでの色相の微調整です。
気の済むまで向き合いましょう。
画像1では暗めだったボディー上面に青みをプラスして行きました。

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画像2では更に上面と下面の中間辺りの位置を中心に茶系や赤系をプラスして行きます。
資料等では光源の違いで、青っぽかったり黒っぽかったり、更には全身が茶色だったりとまちまちでしたので、自分のイメージの方向性をしっかりと持ってそのイメージに近づけて行きます。
微妙な違いのために何度も行ったり来たり、ですが…。

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画像3では細かな皺のモールドに更にコントラストを付けるために明るめのベージュを、今回からは流し込むというよりも書き込む感じで処理して行きます。綺麗な線を描くと不自然になりがち、濃淡の差や線の太さにも場所によって強弱を付けながら違和感無く描き込みます。
更に凸部の主だった箇所の強調も同時に、立体感に磨きがかかります。

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画像4頭部や手足のモールド部を更に強調、画像では極端になっている状態ですが、このままですとなんだか不自然なんですよね、この後この辺りも自然になる様に調整して行きます。
細部の描き込みの際には、光源を想定したハイライトやシャドーの表現が完成後に大きく影響しますので、しっかりと時間をかけて取り組んで行きましょう。

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画像5は塗装直前の段階の物ですが、ずいぶんと変わったのがはっきりと見て取れるのではないでしょうか?
元の造形は結構良い出来だったのもこうして見ると分かります。
手間ひまを惜しまなければ以外にも身近なものでも大変身してくれるもの、以外と多いのかも、ですね〜!次回はいよいよの完成!?

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2012年9月 2日 (日)

ベビーゴジラ その6

なかなか暑い日々が続いておりますが、皆さんは体調等崩されていませんでしょうか?
年齢とともに、体感温度もなかなか厳しく感じますが、もうしばらくの辛抱、ですね!
今回は目の仕上げ段階。あと一息という感じです。
前回までの作業で眼球自体の立体感が出来て来ましたが、更に今回は多様な色を使って質感に深みを増して行きたいと思います。
まずは瞳孔の黒い部分の面積をやや広げながら白目部分との境目のグラデを表現します。

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画像1では更に瞳孔中心部のホワイト部の面積も前回よりも広げ、気持ち青みをプラス。
そして本当の瞳孔の中心部に当たるを縦長のラグビーボール状にオレンジにて描き込みます。
これが劇中設定のベビーゴジラの本当の状態の様なのでした。
なんと複雑怪奇な事にしてくれているのやら〜♪最後に眼球の周辺部分を一段暗めにシャドーを入れて目の塗装段階が終了です。
思ったよりもずいぶん時間がかかってしまいました。

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画像2ではいよいよお決まりのクリア塗装です。いつも同様、塗っては乾燥塗っては乾燥の繰り返し作業、水性のクリアですので、ラッカー塗料等の様に「カブリ」などは起こりにくいのもこの時期ありがたいですね。
どんどん塗り重ねて行くうちに表面の凹凸も次第に滑らかに、塗装で描いた眼球の細部もしっとりと深みのある状態になって行きます。

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画像3では更にクリア塗装は続きますが約10回程繰り返し塗り重ねた状態です。
その間に目元の上下のディティールもリアルな感じになる様にハイライトやシャドウ処理でお化粧しておきます。
そうしておおよその完成です。

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画像4は目元のアップ。
幾重にも描かれた眼球の状態が分かります。
そして塗り重ねられたクリアによってググッと深い色味に仕上がってくれました。
言い忘れていましたが、今回の画像1の状態での最終段階にてうっすらと水で溶いたゴールドを隠し味程度に塗布しておきました。
金色に塗った感じではなく、光の角度によって金粉が煌めく程度。
やりすぎますと今までの作業が全て水の泡、になってしまいますので、さじ加減が微妙ですが、クリア塗装のあとに、なんとも絶妙な光り方をしてくれます。

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画像5、今回なかなかお目にかかれなかった左側の目、こちらも同時進行でしたがこんな感じになっています。
アップにすると、なかなかエグイ事になっていますね!?
目元周りの細かな描き込みもリアルな表現には欠かせませんので手は抜けない所です。
なんとも怪しいまなざしになった所で今回の目元の塗装が終了なのでした。
オリジナルの状態と身比べて見てくださいね。獰猛さに拍車がかかっている筈ですが…。

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