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2013年2月

2013年2月25日 (月)

コブラのエリス その3

さて、例年以上に多い雪との格闘の中、気が付けばあと数日で3月ですね。本当に時間の過ぎる事の早い事、作品の完成の数と比例していないのはなぜでしょう?
今回はエリスさんのお顔です。人形は顔が命と言いますが、同じ事が食玩の類いのフィギュアに於いても全く当てはまりますです。生身の人間の顔でも言えるのかもですね〜!
ほんの少し手を加えて自分のお好み仕様に仕上げる、これがリペイントの醍醐味ですが、なかなか自分の思った物になってくれないのが現実。ここはやはり数をこなして修行の道を歩む他無いのかもです。
今回のエリスさんのような女性物の場合、特に気を使う事に…。

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画像1左が当初のオリジナルの状態。ん〜、けっこうイケていると思っていたのは間違いだったか?な??(笑)なんともケバさが目立っていますです〜♪
画像右が前回の最終段階のお顔、ボディー全体の肌色を進める中でのお顔のお肌もほぼ出来上がっている段階。全体にほんわか〜な仕上がりですね。

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画像2左が目ににホワイトを入れた状態。さらに右画像が瞳の瞳孔部を描き込んだ状態。
一応薄らとオリジナルの色が残っていますので、描く際のガイドになってくれます。瞳孔はこの段階で入れておくとその後の作業の目安になってくれますので、しっかりと位置決めするのが望ましいですね。

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画像3左では瞳孔を中心に薄めのグレーブルーで瞳を描いて行きます。
右画像は上瞼のアイライン部分の処理。目元がかなりパッチリとした存在になって来ます。次のステップの為にやや太めに描いておきます。

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画像4左は上で描いた上瞼のラインの上部を明るめの肌色にて細めにトリミング処理。この作業でアイラインの自然な太さと形状を造り、なおかつ二重瞼のラインも造って行く事になる訳です。
右画像では二重瞼のさらに上部に暗めの肌色にてトリミング処理。二重のラインの太さを調整しながら立体感を加えて行きます。
この辺りはオリジナルの物では存在しない部分ですが、けっこう重要です!

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画像5が目元を中心にしたお顔の半完成状態。
上記の上に睫毛の描き込みと瞳へのアイキャッチのホワイトをプラス。さらに口元の処理を女性ならではらしく仕上げてみました。
睫毛部はややオーバー気味なので後で修正になるかもですが、原寸ではこの位でも気にならない事になっています。と言うか裸眼では全く見えていません(笑)
全体的にオリジナルのフィギュアとも、原作版の物とも雰囲気は違う事になって来ていますが、私的にはこの辺りの雰囲気が彼女にはお似合いな気がしてなりません。
顔のお肌を含めた肌の表現に結構粗さが目立つのでこの後にさらに修正が必要なんですよね〜♪

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2013年2月17日 (日)

コブラのエリス その2

ここ数日の大量の雪、度重なる地震、年が明けてしばらくが経ちますが、心穏やかに過ごせない冬です、今年は。ロシアの隕石落下なんて恐ろし過ぎですよ〜。
模型絡みでもそんな辺りにも、少なからず影響していますし…。低温時の作業はなかなか手元が言う事を効きませんし、塗装の乾燥やパテの硬化時間もかかってしまいます。地震時には周りのフィギュアの倒れる心配も!(笑)
嫌な気持ちは模型制作で紛らわしたいと言うのに、なかなか世の中はそれを許してくれない辺り、切なくなりますです〜!
と言いながら、エリスさんの作業も進行中です。

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画像1は前回のほんわかした白っぽい下塗りの上に、更に一段階肌の色を強めた状態です。
女性の肌の塗装は本当に気を使います。微妙な下地の色味がけっこう影響してしまいますし、筆のタッチなんかでもエッジの付いた箇所があるとテキメンに気になってしまいます。塗料は薄く、そして丁寧に何度も何度も同色を塗り重ねて行きますです。

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画像2は更に濃いめの肌色をプラスした肌色を塗って行きます。
一気にコントラストを付け過ぎるとあっという間に取り返しの付けにくい事に!とにかく薄く、それでいて微妙に色の変化が付くように、その繰り返しなのですよね〜。
作業的にはなかなか変化が把握しにくく辛い作業なのです。しかしながらグッと堪えてひたすらの作業なのでした。

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画像3はそ更にオレンジ系の色味をプラスして画像2と同じ作業を繰り返します。
特に肌の凹部を中心に塗り重ねて行きますが、これが仕上がり時のシャドウ部になって行く事になります。本当に少しずつの変化になるのですが、確実に肌の色味が立体的になって来ています。

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画像4は更にさらになのですが気持ち赤味をプラスして上と同様の作用。
出来る事ならば画像1から一気に画像4の作業に移行してしまいたい物なのではありますが、そうしますとどうしても色の変化の激しさや色むら、色の境目の処理がきつめになってしまうのでその後のリカバリー作業に時間が掛かって結局は同じような行程になってしまうんです。
男性ものの場合や、力強いキャラクター、躍動感あふれるアイテムなどではさほど気にしなくても良いのですが、女性物の場合にはなかなかそう行かないのですね〜。
今回は雪かきの応酬で気持ちも疲れ気味?塗装にも出てしまっている気が…(笑)

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2013年2月10日 (日)

コブラのエリス その1

今回はなんと、女性フィギュア。とは言っても漫画のコブラの中に登場する妖精のエリスです。原作版でもなんとも愛らしい少女のような出で立ちでしたが、そのイメージを割合良く表現した食玩フィギュアが今回のブツ。
コブラと言えば寺沢武一氏の漫画で少年ジャンプにて長きに渡り掲載されていました。当時としては独特アメコミ風の作画は他の作品とは明らかに一線を画していた物です。その中に登場するちょっぴりエロティックな数々の女性キャラには目を奪われた物。
今回の食玩はよく特徴を捉えた結構出来の良い造形なのです。コレクションされている方も少なからずいらっしゃるかもですね〜!?

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画像1はそんな原作版の一こま二コマ。物が物なのであまり拡大しては使えません、(小さくても?)
画像の右が今回のエリス、背中の羽が見当たりませんが、美しい絵です。タッチも素晴らしいですが、特徴的なのは着色法、劇画風でしかもアメコミ調。ん〜、ク〜ル!

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画像2は今回のフィギュアのオリジナル状態の図。ヘタに手をかけてしまうよりもこのまま飾っておく方が懸命なのかも!?
とは言え、食玩の悲しい部分は随所に見受けられてしまいます。各パーツの接合部分の隙間や、ボディーのパーティングライン。肌の露出が多く、更に女性と言う事もあり、なかなか見過ごせない部分がてんこもり状態!

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画像3はそんな気になる部分の修正作業。
頭部の隙間や気になる隙間はエポパテにて埋めて、更に肌のパーティングラインもヤスって馴らし、パテにて修正。普段のリペイントではなかなかここまでの作業はやりませんが、女性物はこの手の作業が仕上がり時に大きく影響してしまいます。
ヒップラインやバスと周りもしっかりと!!ですよね〜♪

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画像4は造形部の修正が終わって下塗り第一段階の状態。
普段のリペイント時の様に周辺と似た色での大雑把な塗装では、わずかな色ムラが後々大きく影響してしまう肌部分。一度白っぽい肌の色にて全体的に下地塗装しておきます。
全体的に白っぽくかすんだ状態になっていますね。
女性の扱いはフィギュアも生身も気を使うのでありますです〜!(笑)

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2013年2月 3日 (日)

デビルマン その5(最終回)

さてさて、デビルマンも今回でラストです。
以前にもお話ししたかもですが、フィギュアの場合、最終形態でのベース付きの状態がやはり価値が有る気がいたしますですね〜!フィギュアの持つ魅力を更に臨場感を高めて完成品としての位置づけを絶対の物にすると思います。
今回のアイテムは単なるベースに始めから乗っかっていましたが、簡単にベースワークなど施してみる事に。本来ならフィギュアの塗装前に済ませておくべき作業ではありますが、他の物にも、こうして後からでもこんな簡単にできると言う参考になるかも?!

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画像1、左上、右上、左中、右中、左下、右下の順でそのの流れが分かると思います。
左上は付属のベースにベースワークの素材を塗り付けて行きます。始めに木工用ボンドを塗ってからの方が食い付きがよろしいかと。
右上では簡単な素材を加工して立体感を演出します。
左中ではベースの素材が固まる前にモールドを付けて行きます。
右中では下塗りでダークグレーの着色。
左下でドライブラシ処理。右下で完成、となりました。

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画像2は今回の完成の姿。ベースが加わって全体的な雰囲気が盛り上がった気が…。
当初のオリジナルとはかなりイメージに変化が付いたと思いますです。

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画像3はお約束の完成背景有りバージョン。
火山の噴火の画像を使ってみました。デビルらしさ(?)が伝わりますでしょうか?

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画像4が今回の決めの一枚。
背景には炎の爆裂状態の画像を。なんだか食玩のパッケージのイメージなのかも…(笑
やはり造っている間はもちろん楽しいのですが、完成後の姿をいろいろな角度から眺めたり、このように撮影で意図的に違ったイメージの方向に持って行く事は非常にやりがいが有ると言う物です。
この流れで、近日他の作業も考えておりますが…。

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