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2013年7月

2013年7月28日 (日)

1/6 コブラ その2

一時は異常な暑さが続いた今年の夏。ここ最近は雨も降ったり割合ひんやりの札幌ですが、皆さんのところは如何でしょうか?猛暑やゲリラ豪雨等の記録的な箇所も有るようですので、自然の力は恐ろしいです。何事も普通が一番ですよね?
前回に引き続いてコブラ君です。ここ数年、この手のスケールの作例がめっきりと減った気がしますが、市場での完成品の出来の良さが原因なのでしょうか?なかなか手間隙掛けてガレージキットを作る機会も少なくなりましたが、だからこそ、完成品にひと手間掛けてのリペイント、皆さんも是非是非チャレンジあれ!

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画像1、前回から少し進んだ造形の修正。
ベルト回りや首・腰回りの微調整が続いております、の絵です。ソフビキットなのでパテ等との相性では、なかなか思ったように進まない場合も…。

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画像2、画像1のウエストアップ。
肝心なベルト周りが見えてませんが、あちらこちらと手が入ります。
こうして見るとやはり肩回りはこのままで良いものなのでしょうか、ね?
考えれば考える程に、はなはだ疑問が残りますです

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画像3、下塗り作業。
一応造形的に終止符を付けて、ようやく下塗り作業に入ります。とは言ってもベースの色に近い色でベタベタ塗るのみ、ですが。
セラムコート使用の際によくある質問で、「下塗りの際の水の割合ってどんなものでしょう?」と言う声をよく耳にします。どうやら、重ね塗りの要領のまま下塗りすると、塗料が喰い付かずに弾いてしまうと言う事のようなんです。
これは単に水で薄め過ぎているだけのお話でして、容器から出した塗料にほんの数滴の水分を加える程度でオッケー。容器から出した塗料のままですとあまりにも粘土が高く斑になってしまいますので、やや自然にのびる程度に薄める、と言う感じ。
色々と試してみるのをお勧めしています。

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画像4、塗装していたら!
下塗り状態から、サクサク作業がはかどりまして、気が付くとここまで進んでいましたよ〜!この間の途中経過の画像も撮影するのを忘れる程に、サクサク、です。
こんな状況は自分の想像を超えて、塗る度にどんどんとイメージ以上に出来が良くなって行く場合に起こってしまいます。塗っていてめちゃくちゃ楽しんで我を忘れてしまった、と言う事ですね〜(泣

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画像5、画像4のウエストアップ。
なんと言っても、オリジナルの原作がとっても素敵なイラストな訳ですから、良いお手本となってくれるのが今回の最大のメリット。
筆を進めるうちに原作のイメージに近づいて行く様にはワクワク、ドキドキです。
一気にかなり進んでしまったのですが、この段階の状態、結構お気に入りです。
次回には完成してしまう〜?でしょうか??(笑

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2013年7月21日 (日)

1/6 コブラ その1

イベントがひとつ終わってやれやれ状態ですが、来月のHME2013も残すところがあと一月を切っております。なかなか体が辛い事に…。
と言う事ですが、一応こちらでは通常制作の形態はなんとか保って行こうかと。
今回はソフビの完成品で1/6のコブラご本人の登場です。
アイテムは5〜6年前程前の物なんですが、その前から発売されていたものを、パッケにはニューギンと有りますので、パチンコ台の登場に合わせてリニューアルしたアイテムなのでは?と思われます。何はともあれ、出来の方はかなり良い感じ〜♪

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画像1、パッケージ状態の裏表。
オリジナルのイラストの感じも映え渡る素敵なパッケージ?もはやコレクターズアイテム??私の場合はコレクターではないのでパッケはガシガシ開けてしまいます。

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画像2、オリジナルフィギュアの全周その1
1/6なので大きいです。ガレージキット全盛期のベーシックスケールですね。筋肉が隆々とし過ぎなのかもですが、全体的に良いプロポーションです。
ただし難点が数ヶ所程有りますが…。

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画像3、オリジナルフィギュアの全周その2
難点のひとつが首まわり。頭部が可動で回る作りなので首元の作りがオッペケな事になってます。もうひとつが腰回り、こちらも回転式になっていて妙な段差が気になります。
どうしようか迷っているのが肩の可動部の埋め込み。この後の腕回りの塗装を考えると、裏側もきちんと塗装する為にはこのままが楽なんですが…。

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画像4、バストアップ
上記で触れた難点がハッキリと見て取れます。どうしたもんでしょ?
造形的には結構良い出来なので、塗装でかなり見栄えがしそうな予感もしますが…。
それにしても昔のソフビ人形のような表面のピカピカ具合は悲しいですよね。玩具ならばまだしも、いっその事無塗装のキットで販売していただきたいものですが。まあ、この辺りは色々と大人の事情と言うものが有るのでしょうね〜♪

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画像5、ちょっくら修正の前後ろ
と言う事で問題箇所の首回りと腰回り、手元の表面のおかしな部分等を処理して行きます。
基本的には削ってみたりエポキシパテにてモールドの追加などで大まかに形を修正して行きます。その後は細かな表面修正の為にラッカーパテにて整えて行きます。

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画像6、ちょっくら修正のややアップ
この辺は仕上がりの善し悪しに影響しますし、根気でなんとか乗り切ります。夏場の根気はなかなか持続しないものなので、数回に分けると失敗が少なくて済むかもですね〜!
結局現段階では肩回りは見送る事にしました。この後の作業次第で又考えるとしましょうか。でもやはり結構気になってくる箇所なのです〜。


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2013年7月14日 (日)

シュピルマン その3(最終回)

前回のヘッドを利用してボディーやコスチューム、ベースや小物を合わせながら、シュピルマンがいよいよ完成しました北海道AFVの会にもなんとか間に合わせる事ができ一安心。
ここ数年での時間の無さでは一二を競う今回の作業、心残りも多々有りますが…。こんな年に幾度かのイベント等が有るおかげでこうして作品が完成に漕ぎ着ける事ができると言う意味合いもかなり強いのですが、年齢とともにプレッシャーは心臓に悪くなって来ますね〜!
今回は、どかんっ!と疲れましたです〜♪

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画像1、完成の画像
映画「戦場のピアニスト」のクライマックスのシーンの再現です。
主人公シュピルマンがポーランド兵に狙われ、「私は、ポーランド人だ…」と言う台詞とともに建物から出てくる瞬間の物。ご覧になった方もいらっしゃいますかな?

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画像2、完成画像の全周
建物の一部の壁とドアを作りこんであります。サイズが1/6スケールですので、なんともでかいデカイ!(笑 完成後の置き場所にも…。
壁はスチレンボードに粘土等で表面処理後に着色。ドアは角材等を張り合わせて作ってありますです〜。表の汚れと裏面の汚れの違いにも注目なんです。

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画像3、各部のアップその1
足下にはガレキが散乱、しかもその上には雪が薄らと積もっています。これも劇中通りの再現となります。レンガや木材をそれらしく作り込み、雪は重曹で表現しました。
壁のレンガも色を変えたリ形をそれらしく調整しましたよ。

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画像4、各部のアップその2
ドアの裏側と表側とでは汚し方に違いをもうけてあります。表側(外側)は爆撃や銃撃戦によるかなり激しい空気感を出すように心がけ、ややオーバー気味に汚してあります。それに対し後ろ側(内側)は自然な汚れプラス割れた窓ガラスの隙間から入る外気の汚れを意識する感じに。
ドアノブ近辺は使い古された、煤けたメタリック調にしてあります。

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画像5、各部のアップその3
映画の中で主人公を助けてくれるドイツ将校が別れ際にくれたコート、肩章はロイヤルモデルのエッチングも使用して作り替えてあります。実はこの映画の話しの筋が分からないとこのビネットの意味も全くよく分からない事に…。

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画像6、今回の決めの一枚。
映画のワンシーン、に、見えると良いのですが…。
ヘッドを似せて作る難しさ、改めて身に染みます。ヘッドの植毛も、できれば今後も避けて行きたいものだと言うのがよく分かりました。
今回の作品の全体的なパーツ、ボディーやコスチューム、そしてベースワークと外壁との小物類、それら全てが有り合わせの材料にて作る事ができましたが、スケールの大きさゆえの作業効率、最悪でしたね〜♪
そんなこんなで今回は色々な勉強をさせてもらう事のできた作品になったようです。
と言う事で、しばらくは普通のフィギュア製作に取りかかりたいとは思うものの、来月に控えている2013 北海道モデラーズエキシビションに向けての準備等で、なかなか平常時のような訳には行かなさそうですよ〜。
さて、次回はどういたしましょ!?

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2013年7月 6日 (土)

シュピルマン その2

本業もかなりヤバげに、そしてこちらのシュピルマン、こちらもマジ、ヤバいです〜♪
もともと時間に追われての作業は苦手とされていまして、それ故に一応自分なりに計画的に段取りを済ませるタイプなのですが、私。今回は、ここ数年の中でも珍しい程、追い立てまくられております、ハイ。
今回の物、フィギュアも、ですが、無謀にもベース付きのビネット仕立てを考えてまして、しかも今時点で諦めてもいない、なんと言う能天気な…(笑

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画像1、前回の最終と下塗り塗装。
左が前回の最終段階の状態。右は肌の基本色にて下塗りの状態です。
通常は植毛はしませんのであまり気にする事もないのですが、今回は髪の毛が、しかもボウボウの伸び放題状態。塗装には結構邪魔なんですよね!いや、めちゃくちゃ邪魔です。
何とか後ろに掻き揚げての作業となりました。後ろで縛っても良いのでしょうが、変にクセがついても後々厄介になりそうで…。
下塗りしただけでも顔の雰囲気が全く変わって見えるのも面白いです。

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画像2、シャドーやハイライトを弱めに徐々に重ね塗りして行きます。
この辺りの作業はいつもと同じ要領ですね〜。
瞳もまずは軽くアタリ程度に描き込み、髭回りも少しずつ表現して行きます。
そもそもがかなり飲まず食わずで弱った状態の設定なので、いつものように血色の良い場合とは意識的に変えてあるのも今回のポイントです。全体的に青白く血色の悪い、目元辺りも赤くはらんだような感じに仕上げたいところですが、とにかくやり過ぎてしまうと、ゾンビのようになってしまいますです〜!まあ、既にゾンビ状態なんですが…。

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画像3、目元や顔の各パーツを徐々に再現して行きます。
いつも同様に少しずつ全体のバランスを把握しながら薄く塗り重ねてイメージに近づけて行きます。今回もいつも同様、目元の表現が重要です。窪んだ瞼やとろんとした力無い瞳を表現して行きたいのですが…。
口元や髭回りも、あまりカチッと塗り分けし過ぎない方が良いかもですね。皮膚のシミや皺、血色の偏りなども意識しながら進めて行きます。

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画像4、おおよそお顔の塗装が出来上がった状態
時間が足りないのもあり、結構手抜き塗装になってしまいましたが、雰囲気はそれなりに出せているのでは、と思います。
そうそう、今回のお題のシュピルマン、実は「戦場のピアニスト」と言う映画の主人公なのであります。ナチスに迫害され、それでも尚「生きる」事を諦めない一人のピアニストのお話。監督がポランスキーと言うのも素敵な作品に仕上がった大きな理由です。
今回はそのクライマックスのシーンを再現してみようかと…。
お題もコンセプトもしっかりとイメージされているのですが、いかんせん今回は時間との戦い。「人生は時間との戦いです」との名ナレーションが頭をよぎりますです。
タ〜イム、ショック!!

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