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2013年6月

2013年6月30日 (日)

シュピルマン その1

来週の日曜日に北海道AFVの会を控え、今年はな〜んにもAFVネタを手掛けていなかったのにようやく気が付きました!なんと吞気なもんなのでしょ!!
さすがにお尻に火が着いた、と言う事で、急遽新作の作品作りに励むはめに。
で、今回のお題は、実はまだ秘密、なのですが、またまた1/6アクションフィギュアを使って、映画ネタを…。ヘッドはスクラッチにて作りながら進めて行くといたしますです。
冒頭のテーマでお分かりの方もいらっしゃるかも?、ですが〜♪

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画像1、ヘッドのスクラッチその1
今回もオーブン粘土のフィモを使ってます。スカルピーも使いやすいのですが、持っているのが肌色系?なのと、古いくせにやたらと柔らかいのが、なかなか減らない理由です。
本体の芯にはトイレットペーパーの芯をさらに丸く細くした物を使用。その上にアルミ箔にて頭の大まかな形に整え、その上にフィモを被せて行きます。始めからぼてっとフィモを盛って行っても良いのですが、作業途中の際に不安定になり作業がやりにくいのと使用量の節約の為、ですね。
で、右が少しづつ顔らしくして行っている途中。

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画像2、ヘッドのスクラッチその2
微妙に顔のパーツを作りこんで行きます。
右は一気に作業が進行しましたよ、の絵。ここに至るまでは結構時間がかかってしまいますが…。モチーフになる資料とにらめっこしながら、納得できるまで、盛ったり削ったり、なでたりの繰り返し作業にてようやくここまで。
ちょっと人っぽくなったでしょ?

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画像3、ヘッドのスクラッチその3
さらに個々のパーツ部に手を加えて行きます。
目、鼻、口、耳が主なパーツなんですが、単純なパーツ構成の筈なのに、なぜかなかなか上手い事まとまってくれないのは、やってみないと分かりません。こんな作業をしていると、簡単に人の作品やキットや製品にはケチは付けられない事に気が付く物です。

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画像4、ヘッドのスクラッチその4
上記でほぼ形が整いましたので、ここでフィモを焼き上げます。
右は焼き上がった物にエポパテにて口元の髭を加えます。始めから付けておけよと言う事なのですが、色々と迷った結果なのでした。

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画像5、植毛してみました。
植毛、まさにドールの世界!?だんだんと模型の世界から離れて行く気もしますが、今回のお題で行くと、ボサボサの髪は重要ポイント。パテや粘土での形造りには不自然さが出てしまいそうでしたので、今回は敢えて植毛にチャレンジ!
実際に使う付け毛を適当な長さに切ってボンドにてペタペタ張り込んで行くだけです。ドールではヘッドの裏から植え込んだりドール用のカツラを作るようですが、さすがに今回はそこまで本格的でなくてもよろしいかと…。
落ち武者のような左画像は切ないかも(笑)右画像もすごい事に!

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画像6、散髪しながらサッパリと
ごわごわに生やしてしまった髪の毛の形と量を整えて行きました。これでなんとかロック系のミュージシャンっぽくはなって来ましたでしょうか?
と言う事で今回はヘッドのスクラッチ作業をかなり大雑把にご紹介しましたが、人の顔を作るのって本当に大変です。人らしくする事自体が大変で、しかもモデルが居てそれに似せようとするとこれが又とんでもない事態に。
しかしながら、回を重ねて作る事で少しずつ必ず進歩し、しかも自分だけのオリジナルが作れてしまううのですから、完成の際の喜びもひとしおなのです。
皆さんもチャレンジしてみませんか?
等と言っていますが、果たして来週までには間に合うのでしょうか?ね??
と言う事で、次回はお顔の塗装、です。

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2013年6月23日 (日)

ドミニク その2(最終回)

な〜んと、ドミニクさん予告通りに今回で完成です!めでたしめでたし〜♪
などと本当は喜んで入られないのが今の現状。と言うのも、7月7日には北海道AFVの会が開催、続く8月10・11日には北海道モデラーズエキシビションの開催が控えています。そんな訳で色々とテンテコマイな日々な訳でして、こちらも早めに完成しないと偉いこっちゃになる、と言う事なのでした。うれしいやら、悲しいやら〜♪

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画像1は前回からの続きの作業。
肌のハイライトやシャドー処理をさらに加え、精度を上げて行きます。特に背中の入れ墨部には注意が必要。色の上に肌の皮が薄らと存在する入れ墨は違和感なく仕上げなければ行けません。髪の毛なんかも徐々に金髪らしくなるように塗り重ねていきます。
手足やブラ、パンツ辺りもしっかりと塗りこんで行きます。

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画像2、完成ですよ、その1。
実際のところ心残りは多々有る物の、取り敢えず完成まで漕ぎ着けました。
その後も肌や髪の毛、コスチューム関係に結構手が入っています。
髪の毛の金髪処理もまだこれだと言う手応えが掴めていませんが、メタリックは使わずに絵画的手法にての表現としています。一歩間違えるとベルサイユの●●になっちゃうんですよね。肌は最後まで色々作業を前後繰り返しながら色味を深めて行きましたが。

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画像3、完成ですよ、その2。
髪をかきあげる仕草の手元の表情も重要なポイントですので、しっかりと塗りこんで行きます。ヒップ回りは最大級のポイント、気に入るまで繰り返し作業します。
やはり背中の入れ墨処理は難関。肌との一体感と、さらにシャドーやハイライトの処理でなんとか仕上がっています。単色なのでまだ良いですが、多色扱いとなるとかなり難易度が高いでしょうね〜。もちろんお顔もしっかりと微調整。目にもアイキャッチの描き込みと同時にクリアの重ね塗りでシットリ感を出してあります。

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画像4、もう一体持っているオリジナルと並べての一枚。
左がビフォー、右がアフター。並べて見るとその違いは一目瞭然、ですよね!
実はこのドミニクフィギュア、他にももう一体持っていますので、将来的にはロイヤル3姉妹で仕上げる事も…(笑

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画像5、お約束背景画像その1
手始めにコブラの原作イラストのコブラ自身をバックにしての一枚です。作者の寺沢武一氏のスペースオペラ的な雰囲気を持つ漫画の表紙でもこんな感じが有りそうな…。
あくまでも主役はドミニクと言う事で背景はややボケ気味に。

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画像6、お約束背景画像その2
宇宙空間をイメージしたその前でたたずむドミニク。未来的なシチュエーションなら何でも似合いそうなんですね。色っぽさの中にしっかりしたたくましさが感じられます。

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画像7、お約束背景画像その3、今回の決めの1枚。
今回のドミニクは2回に渡ってのご紹介でしたが、作業開始は6〜7年前になりますから、仕上がるまではとんでもなく時間がかかってしまったのですね〜。その間はず〜っと放置プレイでしたので、こうして晴れて完成の姿になったドミニク譲も、結構美しくなった事ですし。さぞやご満悦の事でしょう(笑 
こうしたプライズ品、やはり愛情を込めてしっかりと作業する事で色々な意味で勉強になりますし、やはりオリジナルから遂げた変貌には、仕上がった喜びもひとしおなのであります。今後も止めれそうに有りませんですね〜♪
近日コブラ本人も掲載予定(現在製作中)、気になる方もそうではない方も、是非ご覧くださいね。
ではまた次週です。

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2013年6月16日 (日)

ドミニク その1

前回のデビルマンレディーにちょっと時間を費やし過ぎた感がありますので、今回のお題は早々に切り上げる体制で取り組みたい、な、っと(?)
と言う事でそのお題はドミニク。コブラに登場する3姉妹の一人です。コブラと言えば以前のエリスもそうですが、登場する女性達のなんとも悩ましげな色っぽさにはため息物。
ため息まじりに進行して行きますです〜♪

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画像1、左画像は原画の一枚。そして右が今回のお題のドミニク。
寺沢武一氏の原作漫画やテレビアニメは未だにコアなファンが多く居るようで、私もその一人。とは言えあまり詳しくはないのですが、結構好きなのです。アメコミ調の色彩や描き方は秀逸です。格好良過ぎ!!

そんな中のワンシーンを立体化、フィギュアになった物が右画像の物。もう7〜8年程前でしょうか、プライズ品としてとコブラとの2種類が出ていました。

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画像2、オリジナルフィギュアのぐるり全周その1。
ファンならずとも持っているだけで思わずうれしいアイテム。出来の方も当時のプライズ品としてはかなり上のクラスです。実はコブラも方もなかなかの出来なんですよ。

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画像3、オリジナルフィギュアのぐるり全周その2と右の上下は修正箇所。
良い物を手にすると、欲求はさらに良い物を目指してしまう?そんな悪い習性は私だけであって欲しいものですが、こうして見るとやはり気になる箇所がみつかるわみつかるわ!
各部のパーティングラインや接合部、足下の製作クレジット、そしてなんとも微妙な目元の描き方、等々。ん〜、これは一筋縄では行かない予感が…。

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画像4、各部をパテにて修整の絵。
実のところ、かなり以前から手掛けていましたものですから、結構時間が掛かっていますが、こうして一枚にしてしまうとなんとも簡単な事に…(泣

もちろんこの後も引き続きの修整となっています、あちゃ〜。

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画像5、と言う感じですが、その後の下塗り行程もすっ飛ばして肌の色の途中。
普段通りに説明しだすとまたまた回数が増えててしまいますし、今回の流れでは結構端折って行っちゃいますよ〜!
こうして進行を端折った方が(手は抜かず?)変化の程も確認しやすいかも、ですね〜。次回か、次の次には完成予定なのでした〜♪

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2013年6月 9日 (日)

デビルマンレディー その8(最終回)

今年に入ってから何かと忙しく、ろくに外出していませんでしたが、知らない間に季節はすっかりと夏になっているみたいですね〜!本当、時間の流れが早っ!!
早くなかったのが今回のデビルマンレディー(泣、ですが、今回でようやく最終回となりました。めでたしめでたし、ですな。
と言う事で今回は仕上がりの全貌をご覧くださいませ。

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画像1、完成した姿のぐるり全周その1
前回残っていた全体の微調整が施されています。毛の部分のさらに細かな描き込みや、目・唇.手足の爪にはクリアが乗りました。もちろんお肌の最終調整も完了です。

全高で140mm程ですので、ルーペを使っての最終チェックをしながらとなっています。

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画像2、完成した姿のぐるり全周その2
実はまだ手を掛けたい気持ちをグッと堪えての完成となっています。後に思いが残っていればまた再塗装しちゃうかもですね〜!

ヘッドはフィモでのワンオフですので、時間があればレジンに置換えたかったところが悔やまれますです。必要な時にはまたスクラッチしちゃいますが…(笑レジンの毒気にはさすがにやられかけていますし〜♪

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画像3、オリジナルフィギュアと完成フィギュアを並べてみましたよ、の絵。
と言う事はもう一体持っていると言う事ですが、展示の際なんかのビフォーアフターの紹介にはこうしてお見せするのがとっても分かりやすいのです!説明いらず!!
それにしてもずいぶんと雰囲気が変わったのが分かります。まあ、変わってなければ全く意味がないのですが…。
改造および塗装とのW効果と言いますか、やはり手を掛けた甲斐が伺えると言うもの。

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画像4、お約束の背景付き画像。
バックのコウモリらしき姿をバックにしてのレディ、様になりますね〜♪

完成した姿を一段と臨場感あふれる姿にしてくれていませんでしょうか?

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画像5、今回の決めの一枚。
背景は実写デビルマンの物をお借りしてます。崩れ行く建造物をバックにたたずむデビルマンレディと言った仕上がりに。この一枚の為に頑張っていたんですね〜♪
と言う事で今回はヘッドのスクラッチの様子も交えながらご紹介しましたので、やや回が多くなってしまった事をお詫びしながら、近々またまたヘッドのスクラッチ紹介、なんて事になるかもしれませんよ〜(笑
ではまた次回。

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2013年6月 2日 (日)

デビルマンレディー その7

今回のデビルマンレディ、ちょっと長きに渡ってしまいましたが、ひとえにヘッドのスクラッチによる物でして、塗装自体はいつもとさほど行程は変わりませんです。
ただし、いつも言いますように女性物の場合、やはりいつも以上には時間がかかってしまうと言うもの。男としては仕方がない(?)でしょうか〜?
今回は頭や手足の毛の部分を中心の作業、仕上がりが見えて来ましたか?な?

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画像1、頭部と手足の下塗りです。
最終的には黒が基調の仕上がりですが、ハイライト部分に相当する部分はブルー調に考えましたので、下塗りもダークブルーグレー色にて塗装。あくまで大雑把に。

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画像2、画像1の上にブラックにて塗装して行きます。この際、ハイライトに当たる箇所は下塗りのブルーの色味を残しつつと言った感じに塗装して行きます。
単に黒でのベタ塗りですと、せっかくのリアル感も台無しですからね〜。

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画像3、今回の作業の肝とも言えます、毛と肌の境目の調整作業。
モールドに凹凸があってしかも色の境界に当たる部分が曖昧な場合が有ります。今回で言いますと顔の回り、肩から胸までの部分、肘回りと膝下近辺がそうなんですが、画像2ですとやや不思議な箇所が見受けられますし、アングルを変えるとハッキリと認識できる箇所も多々存在します。そんな不自然さを解消すべく、毛と肌の境目を中心に薄く茶系の色を乗せて行きます。毛と肌の本当の境目に薄らと。あくまで全体的な観点から、より良い方法で違和感がなくなるため、私は結構多用しますです。
全体の黒とブルーの境界も目立たないように塗装して行きます。

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画像4、毛のモールドやハイライトを中心に毛並みを描きながら立体感を増やします。
必要に応じて細かな毛の模様も描き込みます。立体感が出た事で毛の柔らかなふさふさ感と、光の存在が表現されたのではないでしょうか。

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画像5は画像4の各部所のアップ。
手足の爪も塗装で表現。瞳にはこの段階で迷いましたが、アイキャッチをプラス。肌のシャドーやハイライトも気持ち再調整してあります。
ここまで来ると95%は仕上がった感じです。
残りはクリア塗装や細部の調整で完成、次回はなんとか最終回に漕ぎ着けそうですね〜!

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